住宅ローン頭金は必要か。
住宅を購入するには、頭金を20%~30%用意しなければ借りらえませんよというのは昔の話です。
以前住宅ローンは、購入する住宅価額の80%が借りられる上限でした。その為に20%は自分で用意しなければなりませんでした。例えば3,000万円の住宅を購入する場合、600万円が自己資金、残りの2,400万円が住宅ローンで借りるという形が一般的でした。
かつての住宅ローンは、頭金なしでは契約できませんでしたが、いまや頭金なしでも住宅ローン借りられる時代になりました。住宅購入価額の100%を借りられるフルローンが組めるようになりました。
住宅ローン頭金なしで組むメリット
なるべく若いうちに早く、マイホームを手に入れたい。子どもが生まれる前に、入学する前にマイホームを購入しておきたい。理想のマイホームが見つかった時すぐに購入したい。
住宅は、同じものがないために、理想のものが見つかった時にすぐに購入ができる。預金がたまるまで購入を先延ばししないで済みます。
頭金なしの場合、手元資金が残せる
頭金のために預金を全部切り崩してしまうと、急な出費の時や将来必要になる資金にも対応できなくなります。手元資金を残しておくことで、家計に余裕ができやりくりしやすくなります。
完済時期が早まります。
早く借りるほど完済時期が早まります。30歳で住宅ローン35年借りた場合、65歳で完済になります。定年の時に完済です。頭金を貯めるために、5年かかった場合70歳で完済になり、借りる時期が遅くなればなるほど完済時期も遅くなります。
リタイアする前に、終わらしておきたいものです。
住宅ローン頭金無しデメリット
借入額が増えるので、総支払額が多くなる。
月々の返済額が負担になり利息額も増える。
住宅ローンの金利が高くなる。
住宅ローンの審査が難しくなります。
住宅ローン借入額、減額される場合があります。
担保割れを起こす可能性がある
建物の価値は、築年数とともに下がってゆきます。特に新築の場合、鍵をもらった瞬間に建物の価額は下がります。新車の場合も同じで鍵を受け取った瞬間中古車になります。
住宅ローン初めのうちは元金の減り方が遅いので、返済するスピードよりも価額が下がってしまうと、借入残高よりマイホームの価額が下がってしまうことがあります。売却した場合に、売却価額よりローン残高の方が多い場合借入残高を完済できないということが起こります。
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住宅ローン固定金利型のフラット
固定金利型「フラット35」や「フラット35」Sなどでは、頭金が1割以下の場合と1割を超える場合とでは適用金利が違ってきます。
住宅ローン頭金なしでフラットを利用する方法
固定金利のフラットで全額融資を受ける方法は、ARUHIの商品「ARUHIフラットα」を利用することです。
融資率9割以下のARUHIフラット35と変動金利のARUHIフラットαを併用してマイホーム購入価額の10割借り入れる方法です。
この場合繰上げ返済頑張ってARUHIフラットαを先に繰り上げ返済してしまえば、固定金利のARUHIフラット35の金利で返済していくことになります。
ARUHIフラット35、ARUHIフラットαは加入する団体生命保険の種類などに応じて金利が異なります。
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安心の固定金利「フラット35」11年連続シェアNO1
保証料・繰り上げ手数料不要
返済口座は全国1,000以上の金融機関から選択可能
4,000万円のマイホームを頭金無しで購入する場合
2022年4月実行金利:借入期間35年:団体信用生命保険加入した場合
ARUHIフラット35(融資比率9割以下)
3,600万円借入:金利1.440%:月々返済 109,171円
ARUHIフラットα
400万円借入:変動金利3.435%:月々返済16,381円
ARUHIフラットαは変動金利になりますので、400万円借入の部分から繰り上げ返済はじめてください。
ARUHIフラットαは最低1万円から繰り上げ返済ができます。
◆金利は変わりますのでその都度チェックしてみてください。
住宅ローン頭金無しと有りの場合
4,000万円の住宅を購入する場合を考えてみましょう。
4,000万円全額を住宅ローンで借りた場合
金利1.440%:期間35年の場合:ボーナス払い無
総支払額に頭金含む
頭金 | 0 | 300万円 | 500万円 |
借入額 | 4,000万円 | 3,700万円 | 3,500万円 |
毎月返済額 | 121,301円 | 112,203円 | 106,138円 |
ローン総支払額 | 50,946,420円 | 47,125,260円 | 44,577,960円 |
総支払額 | 50,946,420円 | 50,125,260円 | 49,577,960円 |
例えば頭金300万円をつくるために、毎月5万円ずつ預金して5年間300万円貯めたとしましょう。
その間の家賃が月10万円として5年間で600万円の支出になってしまいます。
頭金0円で今すぐ購入した場合と、頭金300万円貯めて購入した場合の総支払額の差は821,160円です。
頭金無し30歳で住宅ローン組んだ場合、完済は65歳になります。5年間預金して頭金を入れた場合、35歳で住宅ローンを組むと完済は70歳になります。
これから預金して頭金つくるのではなく、手元に300万円ある場合でも住宅ローンは頭金無しで、手元資金300万円は教育資金や万が一のリスクに備えて手元に残しておくことで家計にも余裕が生まれ安心です。
手元資金300万円マイホーム購入に使うのであれば、住宅ローン減税が済んだ時点で繰り上げ返済する方法も一つのやり方です。
住宅ローン頭金無しのリスク
頭金を入れないと、当然借入額が多くなります。
頭金をいくら入れるかより、毎月の返済ができるかどうかが重要になります。
頭金を2割入れたとしても、毎月の返済に無理があれば破綻します。頭金ゼロでも毎月の返済に余裕があれば完済できます。
毎月の返済額は、今支払っている家賃の金額を参考にするのが一番です。例えば月々の家賃が10万円とします。
家賃が高いので、もう少し家賃の安いところに引っ越したいと考えたことがある。この場合は月々のローン支払い8万円ぐらいで考えた方が良いでしょう。
手狭なので、家賃は高くなっても広いところに移りたいと考えている場合は、12万円13万円のローン支払いを考えてもよいでしょう。
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住宅ローン返済額から借入額を決める
毎月の返済額:金利1.440% :期間35年
7万円 | 2,308万円 |
8万円 | 2,638万円 |
9万円 | 2,967万円 |
10万円 | 3,297万円 |
11万円 | 3,627万円 |
12万円 | 3,957万円 |
13万円 | 4,286万円 |
14万円 | 4,616万円 |
15万円 | 4,946万円 |
頭金無しの住宅ローン減税利用
住宅ローン減税とは、住宅ローン借入残高の0.7%が所得税と住民税の一部から控除されます。
住宅ローンが適用される借入額は上限が決まっています。新築住宅の場合の借入限度額は
長期優良住宅・低炭素住宅(認定住宅)の場合
2022年~2023年は5,000万円
2024年~2025年は4,500万円
ZEH水準省エネ住宅の場合
2022年~2023年は4,500万円
2024年~2025年は3,500万円
省エネ基準適合住宅の場合
2022年~2023年は4,000万円
2024年~2025年は3,000万円
その他の住宅の場合
2022年~2023年は3,000万円
2024年~2025年は0円
(2023年までに建築確認が取れている場合は2,000万円)
中古住宅の借入限度額は新築より低くなります。
長期優良住宅・低炭素住宅(認定住宅)・ZEH水準省エネ住宅。省エネ基準適合住宅の場合
2022年~2025年は3,000万円
その他の住宅の場合は
2022年~2025年は2,000万円
対象となる住宅ローン借入残高が下回るときは、頭金を入れない方が借入残高を増やせますので住宅ローン控除をうまく利用することができます。
控除期間中は、借入額を増やしておいて控除期間が終わりましたら、頭金として持っていた資金、預金などで貯めた資金を繰り上げ返済することにより、控除を最大限活かして全体としての負担を抑えることができます。
住宅ローン減税控除期間
新築住宅の場合は原則13年
中古住宅の場合は10年
住宅ローン頭金無しまとめ
住宅ローン頭金なしで購入する場合、良い物件が見つかった時すぐに購入できる。
頭金を貯めるための期間の家賃支払いがなくなる。
その分住宅ローンの支払いに回せる。
手元に現金が残せるのでマイホーム購入後の家計に余裕が生まれる。繰上げ返済することで返済額が減らせます。
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